
2025.10.01
「天井に雨漏りのシミが出てきているので調査してほしい」とご相談をいただきました。確認すると、差し掛け屋根の瓦棒トタン屋根に錆や亀裂が広がり、防水テープも剥がれて下地木材が露出している状態でした。経年劣化が進行していたため、今回 トタン屋根を撤去し、ガルバリウム鋼板に全面葺き直し …

こんにちは。
「街の屋根やさん春日井店」です。
本日は小牧市にお住まいのお客様より、
「2階の北側の瓦屋根が下がってきている気がする」
というご相談をいただき、現地調査に伺いました。
屋根は築40年以上が経過した昔ながらの和瓦(日本瓦)屋根で、
遠目から見ても北側の軒先が少し波打ち、
瓦が不自然に沈み込んでいる様子が確認できました。
調査の結果、原因は屋根内部の**垂木(たるき)**の折損でした。
垂木とは、屋根の骨組みを構成する重要な木材で、
屋根面の勾配を作り、瓦や屋根下地を支える部材です。
この垂木が長年の荷重や湿気により腐食・折損すると、
その部分の屋根が沈み込み、瓦のズレや割れが発生します。
特に北面は日光が当たりにくく湿気が抜けにくいため、
木材の腐朽が進みやすい環境です。
今回もその典型的なケースで、垂木が途中で折れ、
瓦ごと沈み込んでしまっていました。
お客様はご高齢のご夫婦で、
「屋根全体をやり替えるのは費用が心配」
「沈んでいる部分だけを直したい」
というご要望でした。
現地を詳しく確認すると、
北側の一部以外は比較的しっかりしており、
構造的にも問題は見られませんでした。
そのため、今回は屋根全体の葺き替えではなく、
**部分的な吹き直し(部分修理)**をご提案することにしました。
今回の修理範囲は、下がりが確認された幅約6メートルほどの区間です。
作業の流れは次の通りです。
まず、沈下している部分とその周辺の瓦を棟の近くまでめくります。
部分的に修理する場合でも、周囲との取り合いをきれいに仕上げるために
一定範囲の瓦を取り外す必要があります。
古い和瓦屋根の多くは、瓦の下に**屋根土(葺き土)**が使用されています。
この屋根土が湿気を含んでしまうと重くなり、木下地への負担が増加します。
今回はこの土をすべて撤去し、軽量で耐久性の高い下地構成へ変更します。
沈下の直接原因となっている垂木を新しい木材に交換します。
防腐・防蟻処理済みの木材を使用し、
湿気や経年による劣化を抑える構造に仕上げます。
必要に応じて、周辺の垂木も一緒に補強することで、
屋根の強度とバランスを保ちます。
垂木交換後は、**構造用合板(コンパネ)**を張って下地を補強します。
これにより、瓦の荷重を均一に分散でき、
将来的な沈下や歪みを防ぐことができます。
新しい下地の上には、改質アスファルトルーフィングを敷設します。
瓦の下にも微量な雨水が入り込むことがあるため、
このルーフィングが「屋根の最終防水ライン」として重要です。
耐久性・防水性に優れた高品質な製品を使用することで、
長期間にわたり雨漏りを防ぐ構造となります。
最後に、めくった瓦を再利用しながら丁寧に復旧します。
瓦の高さや角度、勾配を調整しながら、
周囲の瓦とのラインをきれいに揃えます。
割れや欠けがある部分は新しい瓦を差し替えて仕上げます
部分的な修理でも、正しい手順と材料選定を行えば
十分に長持ちさせることが可能です。
特に大切なのは以下の3点です。
下地を完全に新しくする
防水シート(ルーフィング)を確実に施工する
職人の経験と技術で瓦の高さを正確に合わせる
これらを丁寧に行えば、部分補修でも10年以上の耐久性を維持できます。
垂木の折れや沈下を放置すると、
屋根の勾配が崩れ、瓦の重なり部分にすき間が生じます。
その結果、雨水が内部に侵入し、
野地板(下地)や天井裏の腐食が進行してしまいます。
最悪の場合、雨漏りや天井のたわみ、構造材の腐食に発展することも。
今回のように早期に発見し修理を行うことで、
将来的な大規模リフォームを防ぐことができます。
和瓦の部分修理は、見た目以上に高度な技術が求められます。
瓦の形状や厚みが微妙に異なるため、
再利用する場合には職人の経験と感覚で高さや角度を合わせていきます。
少しでもズレると瓦の波が乱れ、
見た目の美しさや防水性能が損なわれてしまうため、
非常に繊細な作業となります。
弊社では経験豊富な瓦職人が一枚一枚丁寧に復旧を行い、
見た目も機能も新品同様に仕上げます。
Q1. 部分修理だけお願いしても大丈夫ですか?
A. はい、もちろん可能です。屋根全体をやり替える必要がない場合は、
今回のように一部修理で費用を抑えながら長持ちさせることができます。
Q2. 工期はどれくらいかかりますか?
A. 今回のような6m範囲の修理であれば、
天候にもよりますが2〜3日程度で完了します。
Q3. 古い瓦でも再利用できますか?
A. 状態が良い瓦であれば再利用可能です。
欠けやヒビがあるものは、新しい瓦に交換いたします。
瓦が下がってきた、棟が歪んでいる、雨漏りが心配…。
そんな時は、放置せずに早めの点検が肝心です。
「街の屋根やさん春日井店」では、
無料の屋根点検・写真付き報告書・適正価格での見積もりを行っています。
小牧市・春日井市・瀬戸市・犬山市など、
近郊地域の屋根トラブルはお任せください。
小牧市で古い和瓦屋根の北側が沈下
原因は垂木の折れによる構造劣化
部分的な吹き直し工法(約6m)で修理提案
垂木交換+下地補強+ルーフィング新設で雨漏り防止
全面葺き替えよりも費用を抑えつつ耐久性を確保
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